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October 17, 2006
仏像 一木(いちぼく)にこめられた祈り / glaube formen: japanische ichiboku buddhastatuen / shaping faith: japanese ichiboku buddhist statues
先週、東京国立博物館で開催中の「仏像 一木(いちぼく)にこめられた祈り」展をみにいきました。全て一木から彫られた仏様の像というとてもマニアックな展覧会です。第1室には、小さな仏様が十数点並んでいます。仏師は木を見た時に、仏の姿を見るといいます。ここにいらっしゃる仏様は、みなこのようなお顔をされた木であったのだろうと、「木」の顔そのものを見ることができるようです。
多すぎて第1室・2室しかまだ見れていないのですが、堪能できる展覧会です。
投稿者 raumraum : 12:11 AM | コメント (0)
October 05, 2006
風神雷神図屏風 / windgott und donnergott / wind god and thunder god
10月1日、やっと出光美術館の「国宝 風神雷神図屏風 —宗達・光琳・抱一 琳派芸術の継承と創造—」展にすべりこみました。俵屋宗達・尾形光琳・酒井抱一という琳派を代表する3人の江戸の絵師が、時代をこえて描いたそれぞれの「風神雷神図屏風」が、66年ぶりに一堂に公開されました。ああ〜、見に行けて良かったです。今まできちんと見たことがあるのは、宗達のものだけだったことに気づきました。光琳と抱一の「風神雷神図」は、はじめて見ました。やっぱり宗達の「風神雷神図」が一番。というか、あの絶妙な構図の切り方、そこにある緊張感と屏風に広がる空間などが、記憶のどこかにいつも刷り込まれていたのを、再発見したように思います。光琳の「風神雷神図」はとてもグラフィカルでした。でもその裏に、先日東京国立博物館で観覧した抱一 の「夏秋草図屏風」が描かれていたというのは、ちょっと想像しにくいものでした。「夏秋草図屏風」はとても空間的なものだったので、光琳の「風神雷神図」に呼応するように描いたという逸話が、あまりピンときませんでした。
宗達が、「北野天満宮縁起」など、さまざまな他の物語絵からモチーフを選んでは、アレンジして独自の絵に仕上げる絵師だったということは、面白いと思いました。