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April 12, 2007

skype

はじめて、skypeを使ってみた。skypeとは、PC越しに無料通話できる音声通話用フリウェアである。ドイツの友人が教えている学生とうちの学生とでやろうとしているプロジェクトの打合せのためである。オンラインで映像のやり取り等をしてみたいと思っている。

開口一番、「覚えてる? Aが、あの頃やっていたプロジェクト?」あの頃とは、1993年ケルンメディア芸術大学にいた頃のこと。大学の共通の友人が、当時日本人のペンフレンドと映像交換プロジェクトをやっていた。それぞれの国で撮影した素材を郵便で送って、相手に編集してもらう協同制作。でも、打合せのやり取りをしてたりすると、映像素材が送られてくるまで、あっという間に何ヶ月もかかる。結局たった1本の作品を仕上げるのに、どのくらいの期間やってたんだか、完成したのかも知らない。どうやって連絡とっていたんだか。

私たちの大学は先端の技術を取り入れていたから、すでに私たちはメールをしょっちゅう使っていたし、talk(今のchatみたいなもの)でPC越しに会話したりしていたが、コマンドラインで(もちろんアルファベットで)やり取りしていた。アメリカ在住の日本の友人とさえもアルファベットでやりとりしていた。ましてや日本ではまだ一部のマニアックな人たちが、パソコン通信を一生懸命始めていた頃の話。あの頃にどうやって連絡取り合っていたんだろう。。。なんだかお互い片言の英語で、ファックスでやりとりしていたのか??コミュニケーションをとるなんて、言葉はもとより、通信がとにかく大変だった。

そういえば、他にも最新技術を駆使するべく、そんな共同プロジェクトを色々考えている同僚たちが何人もいたっけな。。。自分自身のことも思い返せば、1992年ドクメンタでは、エレクトロニックカフェというプロジェクトで、画像通信と音声通信に参加させてもらった。技術的なこともさっぱり良くわかっていなかった。たかが一枚の画像を送るのに、本当に大騒ぎだった。

テレマティック。地球の向こう側にいる誰かと一緒に何かに取組むという想像はとても楽しかった。

そんな体験をしていたので、今は使いやすくもなっているだろうけど。。。なんて思いながら、当時ほどそういった日進月歩のテクノロジーにも対して興味もなく、チャットだなんだといわれても、いまさらふ〜んという感じだった。しかしskypeは思った以上に音声が良かった。急になんだかあの頃の実感が湧いてきた。

大学院を卒業してから丸10年が過ぎた。とても不思議な感覚である。当日の友人とその学生とともに共同プロジェクトをしようといっているのである。しかも映像の交換プロジェクト。時代は変わったものだ。今では当たり前のことで、しかもなんとか送れた、届いた。。。なんてことではなく、そういったデータリソースの共有を当たり前のこととして、中身も突っ込んだ制作活動をやろうというのである。

。。。なんて、感慨深く思いながら通信をしている向こうで、「メールの添付が文字化けている!ちきしょう!時代は変わってもトラブルはかわらない!」なんて、キーボードを叩きながら叫んでいる友人の声をリアルタイムでききつつ、また明日ね。といって、Skypeを切った。

今日また打合せをしようとしているのだが。。。時差だけはどうもしがたく、今晩はまだ会えていない。

投稿者 raumraum : April 12, 2007 11:49 PM

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